【お】

大崩山
[おおくえやま]/【九州山地】
岩壁が風化して崩れる様から命名された。

大台ケ原山
[おおだいがはらやま]/【紀伊山地東部】
昔は「大平」と呼ばれていたのが転じて、何時しか、大台ケ原と呼ばれるようになった。大平というのは山頂が広いために付けられた名前だと言う。大平から大台ケ原へ転じるものかどうか、解せない部分があるが、若しかすると、山頂が広いと言うのが由来であるならば、敢えて転じたと言わずに、同じ意味合いから大台ケ原と別に付けられたと解しても良いのかもしれない。

御座山
[おぐらさん]/【関東山地】
“くら”は岩を意味する。この山も岩が多いことから命名されたという。御が付いたのは神が山にいることに対する畏敬の意味があるのだろうか。“くら”を座と書くのも、神様のおわすところと言う意味があるのだろうか。ちなみに、山頂には小さな祠が安置されている。

尾鈴山
[おすずやま]/【九州山地】
この山の付近は名馬の産地であったことから、山の神が時々、白馬に乗って辺りを駆け巡っていたと言う言い伝えがある。この白馬には鈴が付けられていて、山の神の乗馬の折にはその鈴の音が聞こえたことから、その山の神を御鈴様と呼ぶようになり、これが山名の由来になった。

大天井岳
[おてんしょだけ]/【飛騨山脈南部】
上高地を流れる梓川の源流の一つ、二ノ俣沢をつめた最高所という意味から、御天所、御天上の意の名がついた。この由来から察するに[おてんしょだけ]と呼ぶのが本当であるようだが、国土地理院では[だいてんじょうだけ]の方を採用している。本当のことはわからないが、白馬の誤読である[はくば]が村の名前として定着してしまったように、あるいは、この山の名前も、誤読が定着しはじめている、と言う状態なのかもしれない。ちなみに三角点名は天章山である。

(木曾)御岳
[おんたけ]/【御嶽山とその周辺】
御岳(オンタケ、ミタケ)と言う名の山は全国にいくつかあるが、その意味合いには2通りあると言われている。一つは、神の鎮座する山という意味で畏敬を表して命名したもの、もう一つは、山そのものを神と崇め立てて、命名したものである。木曾御岳は後者であると考えられている。



空木岳への登山道より御岳(8月下旬)

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