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古来、信仰の対象となるような立岩を持つ山を「お塔」ということが多いが、この山の山頂にも尊仏岩と言う岩があり、塔ノ岳の名称が付いたという。ちなみに、この尊仏岩は関東大震災の折に、大金沢に転落してしまい、今はない。
丹沢表尾根縦走路より塔ノ岳(11月上旬)
手力雄命が天岩戸を力任せに空けた際に、岩戸が飛んでいってしまい、それが落ちて戸隠山となった。戸隠とは、即ち、天照大神が隠れていた戸のことである。
霞網猟をする際におとりの鳥を入れてある篭(小屋)のことを鳥屋といい、それを仕掛ける山のこと。全国にある○○鳥屋山と言うのは、全てそういった意味がある。
豊かな水流の入り口にある村と言う意味で、麓の集落に名が付き、その後、その上流にある山に名が付いた。
トリカブトが山麓に多くはえていたから、山頂部が楽人の冠る鳳凰を模した鳥兜に似ているから、と言う二つの説がある。また、古名の赤倉山は岩肌が赤いためとするが、小赤沢から苗場山への登山道からみると朝陽が当たって、この山が真っ赤に見えたのが印象的だった。赤倉山の山名由来に関係しそうな気がするが…。
苗場山頂上湿原より鳥甲山(11月上旬)
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