鳳凰山―
 うーん…カッコいい名前じゃないですか。
 その昔、孝謙法皇が登ったので法皇山→鳳凰山になったとか、
 地蔵岳の山頂にあるオベリスクを大日如来に見立てたことに由来するとか、
 名前の由来については諸説乱舞と言ったところだけれども、
 山容が鳳凰の羽ばたきに似ているからと言う単純な理由がいいんじゃないかな。

 これまで自分がもっとも間近に鳳凰山に拝したのは、
 昨年12月に攀じた千頭星山山頂直下の笹原からのもの。
 森林限界をズンと抜き聳える日本アルプスの風格…ゼロ。
 確かに森林限界は抜いているんだけれどもそれ以上に、
 中腹の樹林帯の多さが目に付く。

 標高は2,840mあるんだけれども、ずーっと南部の標高も劣る上河内岳の方が、
 森林限界を大きく抜き、余程、高山の風格がある…不思議。
 でも、ちゃんと理由はある。
 深山の方が気象の関係、平野との関係上森林限界が下がるのだそうだ。

 さて、前置きはこの辺にしておいて…(強引な話の持って行き方だな…)
 2004年の暮も押し迫った12月29日、
 遂に自分は冬季日本アルプス初陣を飾るべく、
 何度か南会津の山にご同道させていただいている師匠のSさんと、
 この鳳凰に入山することになった。

 冬山は、熟練者と行かないと危ない…
 ってんで、うってつけの師匠に行っていただくことになったのは、
 幸いこの上なし。

 まずは、Sさんに感謝。