イワヒバリを追いつつも、
 実は、また晴れ間が覗くのではないかと、淡い期待を抱いていると、
 再び、雲が切れ始めた…。

 

 そして、淡い夕焼けに染まった雲を負うようにして、
 白馬旭岳が姿を現した。

   

 そして、雲はどんどん切れていき、やがて、剱岳が姿を現す。
 谷間に漂う雲に巻かれ、淡い影を夕闇迫る仄かな青空に落とす。
 幻想的な剱の魁偉に人々は感嘆の声を漏らす。