苔の織り成す不透明な岩肌に、水玉の透明を見つける。
 こういう山では、雨って言うのも案外悪くないのかもしれない。

 森も、湿地の植物も、高山植物もみんな活き活きしている。

 ヤクシマシャクナゲの季節はとっくに終わって、
 実だけが、重たそうに枝からぶら下がっていた。

 

 投石石室まで戻る。
 奥にはごみが一杯捨ててある。
 少なくても自分は、日本アルプスでは見たことのない光景。

 また、花を発見。
 豪快なお花畑のあるような山ではないけれども、
 花の一つ一つは独特で綺麗。

 これは、ヤクシマ…なんとか…。
 兎に角何でもヤクシマが頭に付く。

 

 じゃぁ、これはヤクシマアザミ(笑)。
 …って、ほんとにそうだったりする。
 色が本州のアザミとは明らかに違うので、
 さすがの自分でもこれは、特産種じゃないかと思った。